CASE STUDY

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    須磨在宅支援センター様

グリーン薬局
須磨在宅支援センター様

  • 全自動錠剤分包機
  • 調剤鑑査支援システム
  • 調剤備品
  • アプリケーション

兵庫県神戸市をメインに、門前薬局から医療支援活動まで幅広く調剤事業を手掛ける「エスピーメディカル株式会社」様が運営する、2024年5月に開局した施設。
近隣の在宅医療を支える活動の一環として、介護老人保健施設等からの依頼を受けて薬品の一包化を専門的に行う「分包センター」の役割も担っている。
このような取り組みは地域医療の充実に寄与する“薬局の新しいカタチ”として注目されている。

分包センター業務の基盤となる《一包化ソリューション》を実現する機器
錠剤コンベア先撒きユニット「Stella Benjamin」、全自動錠剤分包機「Xana-EU」、

錠剤一包化鑑査支援システム「MDM」の3製品に加え、
計数調剤管理システム「F-Wave」をご提案し、採用していただきました。

製品の導入に至る過程や導入後の効果について、 安福マネージャーと薬剤師の堀池先生にお話を伺いました。

課題
  • 病院や介護施設などから依頼を受けて、多数の患者さまの処方の一包化を担う
    分包センターであるため、処理能力の最大化と作業の効率化が必要。
  • 他施設からの委託業務が主であるため、調剤ミスは取引先さまの信用問題に
    直結することから、より精度の高い正確性の実現が必須。
  • 多種多様かつ大量の処方を一包化し、最終鑑査までを行う業務は、
    薬剤師の負担が大きいため、人的ミスにつながる危険性がある。

目的
  • 一包化業務のスピートアップを図りたい。
  • 調剤鑑査業務を正確かつ効率的に行いたい。
  • 新人の薬剤師や補助スタッフをサポートするDX化を進めたい。

◇ インタビュー動画

ユーザー様紹介、導入製品紹介、インタビューを動画でご紹介致します。

◇ 錠剤コンベア先撒きユニット「Stella Benjamin」について

手間が多くミスを生みやすい“手撒き”を、簡単&正確に

Q.大量の一包化を行う分包センターという特性から、 “手撒き作業の効率化が不可欠”と考えられていたそうですね。

堀池先生:
従来の分包機への手撒き作業は、調剤業務の大きな負担となっていて、作業効率が悪く、ミスが発生しやすいという課題がありました。

海外の分包センターでも導入されているトーショーさんの「Stella Benjamin」は、手撒き作業を支援する革新的な製品なので、導入によって業務の効率化と安全性を大幅に向上できると考えました。

特に、薬品ごとに手撒きする位置をLEDでナビゲートする機能は、視覚的に分かりやすく、作業ミスを大幅に軽減できると期待しました。
また、複数の患者さんの処方をまとめて先撒きできる機能や、分包機の停止時間とトレーの設置回数を減らし、分包作業全体を効率化できる点も魅力的でした。

Q.弊社「Stella Benjamin」導入後の効果はいかがですか?

堀池先生:
手撒き作業にかかる時間が大幅に短縮され、分包業務全体の効率が上がりました。
また、処方データに合わせて光るLEDナビゲーションによって、薬剤師の経験や知識の差に関わらず、誰でも簡単に正確な手撒き作業ができるようになり、新人の教育期間の短縮にも繋がりました。

さらに、Stella Benjaminで準備したトレーを分包機にセットするだけで、自動的に患者さま情報と照合され、トレーが誤っていた場合はアラートで知らせてくれます。その機能によって、調剤過誤を未然に防ぐことができます。

処方データに合わせて必要な錠剤を手撒き

多色に光るLEDで手撒き位置をナビゲート

準備したトレーを分包機にセット

◇ 全自動錠剤分包機「Xana-EU」について

高速かつ正確な分包能力に加え、操作のしやすさも魅力

Q.分包機を導入するにあたり、弊社の製品を選ばれた理由は?

堀池先生:
分包業務は、ヒューマンエラーによるミスが発生する可能性が高い業務なので、患者さまに安全な医療を提供するためにも、分包の自動化は必須と考えていました。

トーショーさんは長年、薬局オートメーション分野で実績のある企業であり、導入後のサポート体制も充実している点を高く評価していたので、トーショーさんの分包機を選びました。

Q.全自動錠剤分包機「Xana-EU」を選び、使用された感想は?

堀池先生:
Xana-EUはStella Benjaminとの親和性が高く、高速かつ正確な分包能力と、操作性に優れた設計が魅力的でした。

また、コンパクトな筐体ながら様々なサイズの錠剤に対応できる柔軟性を備えており、弊社のニーズに合致していました。

システム調剤台で使いやすいレイアウト

充填したカセットを棚にセット

数の多い分包はそのまま自動巻き取り機へ

◇ 錠剤一包化鑑査支援システム「MDM」について

高度な画像解析で、人の目ではできない微細なエラーを検出

Q.弊社の錠剤一包化鑑査支援システム「MDM」 導入のきっかけは?

堀池先生:
従来の目視による一包化鑑査は、薬剤師の経験や集中力に依存する部分が多く、長時間労働による疲労や見落としによるヒューマンエラーのリスクが課題となっていました。

また、薬剤の種類や形状によって目視での確認が困難な場合もあり、鑑査精度にばらつきが生じる可能性も懸念していたため、鑑査機器を導入しようと考えました。

Q.弊社の「MDM」を選ばれた理由と、導入後の効果は?

堀池先生:
MDMは高度な画像解析技術を用いて、錠剤一包化鑑査を自動化しているため、薬剤師の負担軽減と鑑査精度の向上を実現できると考え、選びました。

実際に使用してみると、人の目では見分けのつきにくい微細な違いも検出でき、鑑査精度の向上に大きく貢献してくれています。

また、鑑査にかかる時間も大幅に短縮され、薬剤師の負担も軽減。その結果、患者さまにより安全な薬剤を提供できるようになり、患者さまと薬剤師双方にとって大きなメリットがありました。

◇ 計数調剤管理システム「F-Wave」について

補助スタッフでも、正確な薬品ピッキングが可能に

Q.弊社の計数調剤管理システム「F-Wave」導入のきっかけは?

堀池先生:
従来の門前薬局でも、処方箋の数が多い場合や薬品の保管場所が分かりにくい場合に、薬品のピッキング作業は、薬剤師にとって大きな負担となっていました。

そのため、より大量の処方箋を扱う分包センターでは、ピッキング作業を支援するシステムの導入が必須と考えていました。

Q.弊社の「F-Wave」を選ばれた理由と、導入後の効果は?

堀池先生:
F-Waveは弊社が導入している調剤システムとの連携も可能なため、導入後のスムーズな運用開始ができるので選びました。

F-Waveはモバイル端末と連携して、調剤者に必要な薬品の保管場所をナビゲートしてくれるため、薬剤師だけでなく薬剤師補助のスタッフなど、誰でも簡単に、スピーディーかつ正確にピッキング作業を行うことができます。
そのため、薬剤師の業務負担軽減にも大きく貢献しています。

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◇ 安福マネージャーよりコメント

薬剤師業務のDX化を推進し、
より質の高い薬局サービスを実現したい。

当センターは、神戸市須磨地域の自宅や施設で健やかに過ごしたいと希望される患者さまやご家族の想いに応える薬局を目指して、2024年5月に開局しました。従来型の薬局とは異なり、在宅医療を中心として、看取りを含めた終末期医療や医療的ケア児の対応なども行っています。

調剤については、介護施設などの入居者さま用の処方箋を一包化する業務を専門的に行っており、より安心安全な調剤を行うため、トーショーさんの3つの機器(Stella Benjamin、Xana、MDM)連携による一包化ソリューションを導入しました。
それによってベテラン・新人に関係なく、誰が作業を行っても同じクオリティの仕事ができる「業務標準化」を図れたことは、素晴らしいと感じています。さらには、[0402通知]にもある“薬剤師から事務スタッフへのタスクシフト”も少しずつ進んでおり、業務効率化にもつながっています。

これからの薬局や薬剤師の役割は、「セルフメディケーション・高度薬学管理・在宅医療に対応し、地域住民の健康増進に寄与すること」であると、私たちは考えています。
患者さまからの相談に対し、最新のエビデンスを分かりやすく伝えること。そして専門知識に裏付けられた的確な薬物療法の支援を行えることが、いま最も必要とされる薬局の条件ではないでしょうか。

そのような質の高い薬局サービスを提供し続けるためには、薬剤師の時間を捻出するDX化が必須です。
トーショーさんには今後も現場の薬剤師と連携を取り、粉砕調剤をより短時間でできる機器を含めた新たなソリューションの提供など、様々な協力を期待しています。

安福マネージャー、堀池先生、またグリーン薬局須磨在宅支援センターの皆さま、ご多忙の中取材へのご協力まことにありがとうございました。

今回ご紹介した製品